海に浮かぶヴェネツィアのステージ
今年のジロ第13ステージ。
終着地はヴェネツィアのイェーゾロだった。

周囲を海で囲まれ、船でアクセスすることも多々あるけれど、
船ONLYのムラーノ島などとは異なって、ヴェネツィア島同様、陸路でイタリア本島とつながっている。


昨日のジロには、なつかしい光景が広がった。
あの道を走ったことはないけれど、イタリア本土のメストレから、車でヴェネツィア本島に入ったことがある。
車窓に広大な水の景色が広がり、
さながら海の道といった風情。

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ヴェネツィアを舞台にしたジロの場合、
上下左右にうねうねした迷路のような(しかも車の進入不可の)ヴェネツィア本島での開催は無理なので、
周辺の島で行われることになる。


2009年のジロはヴェネツィアのリド島で開幕した。
「ヴェニスに死す」の舞台になった場所だ。

ステージ開始前に、バスでコースを通った。
岸に沿うようにして、バリアが設置されていた。


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初日のこの日は、海と隣り合わせのチームタイムトライアル(TTT)。
潮騒の中、潮風を受けつつ選手たちが流れていく。


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09年ジロの場合、開催地はリド、選手の宿泊は人員収容量が多いイェーゾロ、
そして開幕前プレゼンテーションはヴェネツィア本島と分散した。


プレゼン終了後、イェーゾロに戻っていく選手の中に、
優勝候補の一角とみなされていた小柄なディルーカの姿もあった。

09年ジロの光景は色褪せないのだけど、
ディルーカの記憶は、薬物騒動とともに意識の底に深く沈殿し、ほとんど消えかけている状況だ。


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ホテルに戻るランス。
乗船するなり人々から離れて、長い間携帯を耳に充てていた。

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ヴェネツィア本島もイェーゾロ島も、リド島も、
移動するたび海が目に入り、何度か島内を行き来するうちに島の輪郭がわかるような限られた狭い空間だ。

浮遊感が常につきまとい、須賀敦子さんのいう”舞台にいるような不思議な演劇性”をあわせもつ。

そんな非日常感のある場所での、ジロ開催。
ひとたびレースに没頭してしまえば背景など吹っ飛んでしまうけれど、
一歩引いてみると、ちぐはぐな感じもあって、
独特の興趣がある。

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2015.05.23 Sat | Road Races| 0 track backs,
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