オーストラリア人のパリ~ルーベ 
オリカ・グリーンエッジの豪州人マシュー・ヘイマンの勝利で幕を閉じた今年のパリ~ルーベ。
9年前、オグレイディがオーストラリア人として初めて同大会を獲った時同様、
新鮮な驚きがあった。


ヘイマンといえば、2007年選手名鑑で経歴を調べ、取り上げた記憶がある。
レースの拠点にしているオランダのライセンスを所持していること、
オーストラリア人だがオランダ選手権U-23で優勝したこと、
などを記した。


さてレースは、寒々しい北の地獄のイメージとは一線を画す明るい空のもと、
カンチェッラーラやポポヴィッチ最後の雄姿、ボーネン復活の歓喜を刻みつつ
レースは進行していく。

4人がもつれてなだれ込んだヴェロドロームのフィニッシュは、
最後の最後、ほんの一瞬で決まってしまった。

ウィニングポーズはしたし、優勝の自覚は間違いなくあったはずなのに、
ヘイマンのあのきょとんとした表情。
自覚はあるけど実感がない、そんなところだったのか。


07年、オグレイディが制覇したときの特ダネを読み返してみたところ、
パリ~ルーベ前日に、偶然そのオグレイディの談話を掲載していた。
優勝候補としてではなく、もちろんカンチェッラーラのアシスト、という立場での話。

そう、あの年、2人はCSCに所属していた。
前年06年に、カンチェッラーラはパリ~ルーベ初制覇。
オグレイディは主従でいえば、完全な従の立場。

ところがそれをひっくり返して優勝した。
カンチェッラーラはと言えば、19位に終わった。

2007年の、P-R事前と、制覇後のオグレイディの記事を再掲:

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パリ~ルーベ前、2007.4.15の特ダネ:

一方で、カンチェッラーラのアシストとして出場予定のオグレイディ。こんなふうに語っている。
「TVはちゃんとレースの様子を映し出していない。いかに難しく、凹凸が激しく、ラフなレースであるか、
あれでは十分に伝え切れていない。実際はものすごい修羅場なんだ。」
当日の天気予報は20度後半。地球温暖化の数少ないメリットだ、と彼はジョークを付け加えた。



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優勝後、2007.4.16の特ダネ:

タイトル: 「オグレイディがなにやら最近すごく強くなった」という噂 ・
パリ ~ルーベ(PT) マルチになったオグレイディが優勝 -- スプリントOK、ピストOK、上りOK、、そして ---パヴェOK!
そしてオグレイディの活躍を事前に予知したM編集長



パリ ~ルーベが終わった。

埃舞うベルギーの石畳。
伝統の一戦をスチュアート・オグレイディが制した。
これでCSCはカンチェッラーラに続き、2年連続の快挙だ。

レースは活発に動くものの、視界の悪さも手伝い、誰が誰なのか戦況がつかみにくい中、
ラスト30km地点でゲロルシュタイナーのコップとクイックステップのヴァンンインプを捉えたオグレイディがその後独走。

オグレイディの一人旅は続き、旅の終着点はベロドロームのゴール。
大歓声を受けつつ感動のフィニッシュ。


スプリンターとしてツールでグリーンジャージを争っていたあのオグレイディが石畳で優勝とは。
とはいえ、そんな彼の大化けぶりを、予期していた人がいた。

チクリッシモのM編集長。
「ここ最近特に強い選手を一人挙げるとするとオグレイディだ。
単なるスプリンターからマルチになりつつある。インタビューを取れ」
という指令を受け、去年世界選でそんな彼に話を聞いてきたのだった。


その際、強さの秘密をいくつか挙げてくれた。
詳細は本誌にて。

そんな彼の言葉の中で印象に残ったのは、「thin and strong」「faster and faster」。
痩せて身体は研ぎ澄まされたものの、でも力を落とすことなく、そしてスピードは維持しつつ。

スピードトレーニングの最中 先導した奥さんが骨折してしまったという逸話はあったけど、
奥さんも”(文字通り)骨を折った甲斐があった”、と喜んでいるに違いない。


---------- * Email From インプレさん----------

すごいレースでした・・・感動で言葉もありません。
CSCのチームとしての団結、作戦の妙、そして、オグレディの熱い走り。
すべてが最高のレースでした。
最後の、Fabian、Lars、と円陣になって抱き合う様は、自転車競技としての感動を感じずにはいられませんでした。
パリルーベって本当にいつも感動を呼びますね。

チームとしての強さもさることながら、本当にこのCerveloのR3というバイクは、
この過酷なパヴェに圧倒的なアドヴァンテージを示したと言えるのではないでしょうか。
テクノロジーのすばらしさを見せ付けられた思いです。

--------- おしまい




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アーカイブ更新記録:
2001年11月初旬を更新: 
・ オンセがエリート軍団化して、若手が離れていく、そんな現象が見られた。
・ ケルメの元監督ピノがフォナック監督に就任し、戦士のチームにする、と公言、他。


http://blog.livedoor.jp/maillotblanc/
2016.04.12 Tue | Road Races| 0 track backs,
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