BMC U-23チームが解散、いま育成チームが切ない
◆ ロット・スーダルとBMCに育てられたステッフ・クラスはカチューシャへ


Steff Cras(ステッフ・クラス)というベルギー人の若手がいる。
来季カチューシャへの加入が決まったと、先日一斉に報じられた。

ちょっと驚いた。
へえ、ロット・スーダルでも、BMCでもなくカチューシャとは、、と。

アマチュア選手として、クラスはまずロット・スーダルU-23チームに所属し、
次いでBMC育成チームでイロハを学んだ。

素質のある選手なので、ロット・スーダルかBMCあたりに行くのかと思ったけれど、
どちらでもなかった。


こういう状況では、BMCが育成チーム解散を決めたのも無理はない。
同じ系列チームでステップアップ、という時代ではなくなった。

代理人制度の横行による現象、と言われているけれど、
確かに私がロードレースを見始めたころは、
アシスト選手は代理人を立てていないのが普通だったのではないか。

移籍交渉が大変で、代理人どうしよう、などという話を時々聞いた。

マヌエル・ベルトランなども代理人を使っておらず、
移籍のときに右往左往していたのを思い出す。

(ちなみにベルトラン、今なにしているかというと、地元で若手を率いるチームを作った。)


オスカル・フレイレのように、兄が代理人、というケースですら、
進んでる!っていう感じに思えたほど。


育成チームに話を戻して、
ふるーい話をすれば、例えば以前のバネストの場合、
バネストのU-23チームに在籍してそれなりの成果を挙げていれば、
バネストでプロ入り、というのが当たり前だった。

アレハンドロ・バルベルデは、当初バネストU-23に所属したものの、
チームの拠点パンプローナが自宅から遠くていやだー、と駄々をこね、
ケルメのU-23に鞍替えした。

だからプロ入りもごく自然にケルメだった。


では、オンセにU-23チームはあったのか?というと、
オンセという名称ではないもののイベルドロラというアマチュアチームがあって、
これが実質オンセの育成チームの役割を担っていた。

このチームに所属していたのは、アルベルト・コンタドール、ホアキン・ロドリゲス、
ザビエル・フロレンシオたちだ。

全員オンセでプロ入りしている。

つまり、かつてスペインのU-23チームはその上のプロチームと
確固たるパイプを持っていた。


現在のモビスターの状況はどうかというと、
2000年代後半あたりからチーム「リサルテ」がモビスターの控えチーム的
役割を果たしている。


とはいえこのリサルテ、その前までは、一定のチームに染まっていない
きわめてオープンでユニークな若手チームだった。


かつては、ヨセバ・ベロキやイシドロ・ノサル、
比較的近年ではアンドレイ・アマドールが
在籍していた。

彼らはそれぞれエウスカルテル、オンセ、ケスデパーニュ(現モビスター)で
プロ入り。


つまり以前は、”各チームとお取引可能です”的なU-23チームだったのだ。
今ではオンセもエウスカルテルも解散し、スペインのWTチームはひとつになってしまい、
なんとなく自動的にモビスター御用達的な運命をたどったのだった。

2017.09.21 Thu | Road Races| 0 track backs,
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